Webライティング・27
箇所書きの項目数をマジカルナンバー7で処理する
箇所書きの文を書く際に、項目の数が多くなってしまう事があります。
人が一度に理解できる数を表す「マジカルナンバー7」を参考にして、必要に応じて箇所書きを2階層にするなど工夫しましょう。
短期記憶と長期記憶を理解しよう
私たちがWebサイトの文章を読むとき、脳のなかではどのような処理が行われているのでしょうか?
脳の記憶の仕組みとして、短期記憶と長期記憶があります。
短期記憶
Webサイトの文章を読むとき。私たちは短期記憶を使います。
短期記憶とは見たり、聞いたり、味わったりと五感を使って認知した情報を一時的に保管しておくための記憶エリアです。
時間にして20秒くらい、容量として7つ前後のことしか記憶できないといわれています。
例えば、自分の部屋にはさみを取りに行き、部屋についたとたんに「あれ?何を取りにきたんだっけ?」と忘れてしまうことはありませんか?
短期記憶の記憶が短時間しかもたないのは、そうした経験からも理解できます。
忘れないようにするために「ハサミ、ハサミ、ハサミ・・・・」とつぶやきながら自分の部屋に向かうこともありますが、これはリハーサルと言って、短期記憶の時間を引き延ばそうとしているのです。
短期記憶の情報はすぐに忘れてしまいますが、繰り返し学習したこと、衝撃的な出来事、感動したりすると、記憶として長期記憶のほうに引き継がれ、長期的に保管されることになります。
長期記憶に入った情報は、知識として蓄えられていきます。
長期記憶
長期記憶は、短期記憶から伝達された情報が長期的に保管されていく記憶エリアです。
長期記憶に入った情報は、反永久的に保管され知識となります。
短期記憶で、ものごとを処理する際には、長期記憶の知識が再利用されます。
例えば、「1360÷8」の計算式を見ると、一時的に短期記憶に入ります。
数学の大きさの概念や、割り算の仕方については知識として長期記憶に保管されています。
「1360÷8」の計算式を見ると、知識が取り出され、「1360÷8」の計算を行います。
「170」という答えが出ると、しばらくして「1360÷8」も「170」も記憶からなくなってしまいます。
箇所書きの項目の数は、マジカルナンバー7を参考に決める
箇所書きの項目数が多くなった場合は、短期記憶の特徴(マジカルナンバー7)を参考にして、項目の数を「7±2」にしましょう。
マジカルナンバー7とはアメリカの認知心理学者ジョージ・ミラーが1956年に提唱した理論です。
人が短期的に記憶できる情報は、「7±2」、つまり5個~9個の間であると理解しましょう。
この数値は、数々の実験から導かれたデータです。
項目の数を決めるときの目安になります。
例 )原文
当店のレジ前の棚には、ボールペン、蛍光ペン、付箋、ノート、ファイル、修正テープ、マウス、キーボード、インクカートリッジ、PCケーブル、CDーRが並んでいます。
例) 改善後
当店のレジ前の棚には、以下のグッズが並んでいます。
- ボールペン
- 蛍光ペン
- 付箋
- ノート
- ファイル
- 修正テープ
- マウス
- キーボード
- インクカートリッジ
- PCケーブル
- CD-R
箇条書きを使ったことによって、見やすく、わかりやすい表現になっています。
ただし、項目の数が多すぎるというつ点で、ややわかりにくくなっています。
項目の数はいくつまでと決めているわけではありませんが、マジカルナンバー7を目安と考えると、以下のように修正したほうが理解しやすくなります。
例) 再改善後
当店のレジ前の棚には、以下のグッズが並んでいます。
■文具
- ボールペン
- 蛍光ペン
- 付箋
- ノート
- ファイル
- 修正テープ
■PC用品
- マウス
- キーボード
- インクカートリッジ
- PCケーブル
- CD-R
「文具」というカテゴリで項目が6つ、「PC用品」というカテゴリで項目が5つに整理できました。
箇所書きの2階層にすることによって、より見やすく、わかりやすくなりました。
「7±2」はあくまでも目安です。
学生向けなど年齢が若い人向けの文章の場合、記述する項目数を9個またはそれ以上にしても問題ないかましれません。
逆に、シニア向けの文書の場合には、5個またはそれ以下に抑えたほうが良いかもしれません。
マジカルナンバー7を目安に、臨機応変に対応してください。
箇所書きの記号ルール
箇所書きの記号としてどの記号を使うかについて、これが良いというルールはありません。
Webサイトごと、ブランドごと、企業のルールとして、どの記号を使うかあらかじめ決めておきましょう。
文章中で箇所書きを使う際は、中点(・)やハイフン(-)がよく使われています。
同一のWebサイトでは、同一の記号を使ったほうが統一感を出すことができます。
黒塗り記号(● ■ ◆など)は、白抜き記号(〇 □ ◇など)よりも目立ちます。
箇所書きを階層化する際は、上位の階層に目立つ記号を付け、下位の階層には、上位より目立たたない記号を付けるのが一般的です。
総括
- 短期記憶と長期記憶の特徴を理解しよう
- マジカルナンバー7±2の法則を使って、項目数を考えよう
- 必要に応じて、箇所書きを階層化しよう
- 箇所書きを使うと、情報を図表化しやすくなる
- 箇所書きの記号は、あらかじめルールをきめておこう
今日は、ここまでです。
本日のインスタグラム
山城愛仙園さんで、グラキリス(象牙の宮)ということで購入しました。
ちゃんとタグもついていました。
しかし、だんだん大きくなるにつれ?やたら成長が早いぞ?と思いつつ育てているうちに、葉は太くなり、茎は横に膨らまずに縦に伸びていくは?で、やっと気が付きました。
絶対、誰かがタグを付け替えているはず!
まぁ あの時は知識もあまりなかったし、いい勉強になりました。
デワデア