Webライティング・60
購入ボタン直前のお客様を
逃がさない
「検索」するだけで世界中のWebサイトを見ることができるインターネットの世界では、競合サイトやライバル商品がすぐ隣にあるようなもの。 自社サイトで確実に購入してもらうためには、お客様が「買おうかな」と思ったらそのまま「購入ボタン」を押してもらえるように、購入直前のコピーを工夫しましょう。
なぜ、ボタン直前でにげられてしまうのか?
みなさんは買い物をしているとき、こんな経験をしたことはありませんか?
- デパートで「これ買おう」と決めて、レジに向かう途中で「やっぱり、買うのはやめよう」と、商品を売り場に戻しに行った
- インターネットで「これ買おう」と気持ちを決めたのに、購入ボタンをクリックする直前で「やっぱり、やめよう」と思い、買い物を途中でやめた
●買うか、買わないか
お客様心理としては「もっと良い商品があるかもしれないからあとにしよう」とか「他のお店に行けば、似た商品がもっと安く買えるかもしれない」「他店なら送料無料とかポイント10倍とか、もっと得するかもしれない」などと迷いが生じているのです。
せっかく商品を手に取ってもらったのに、購入の直前で買い物をやめられてしまうのは非常にもったいないことです。
購入の直前は、AIDCASの法則のC(Conviction : 確信)の部分、PASONAの法則では、N(Narrow Down:絞り込み)の部分が該当します。 この部分に何を書くかが、購入ボタンをクリック(Action:行動)するかどうかを左右することになります。
「いま買おう!ここで買おう」と思わせるためのボタン直前のライティング
購入ボタンの直前で離脱してしまう人は、2つのタイプに分かれます。
●購入ボタン直前で離脱する2つのタイプ
Aタイプ
買い物を急いでいない(あとまわしにする)タイプ
Bタイプ
「ほかで買おうかな」「違うお店もチェックしてみたいな」「もっと安く、お得に変えないかな」と比較したいタイプ
Aタイプの「あとでいいかな?」「もう一度考えよう」と急がない人に対しては、急ぐ理由、今すぐ購入する理由を書いてあげましょう。 「今買わなければならない」理由としては「今だけ・・・・」という限定的な言葉が効果的です。
例1 Aタイプへは限定的な言葉が有効
- 今だけ、送料無料
- 本日限り、ポイント10倍
- あと3名、特典付き
Bタイプの「ほかで買おうかな」と他店との比較をしたい人に対しては「当店で買うのが安心ですよ」というアピールが響きます。
例2 Bタイプへは不安の解消が有効
- お客様の声を並べて、安心感を出す
- メディア掲載歴を書いて、信頼感を高める
- よくある質問を書いて、不安を解消する
AIDCASの法則、PASONAの法則にしたがって、せっかく購入する気持ちにまで高まっているお客様を、なんとか「購入ボタンをクリックする」というアクションまで連れていくために、購入ボタンの直前に何を書くかということについて、吟味しましょう。
クロージングで逃さないためのボタンのデザインとコピー
購入ボタンをクリックしてもらうためには、「購入ボタンの直前に何と書くか」ということだけではなく、次の2点も大事です。
- ボタンのデザイン
- ボタンのなかに何を書くか(ボタンのコピー)
Webサイトを見ていて、ボタンをクリックしようと思ったら、クリックできなかった(単なる画像だった)という経験はありませんか? インターネットに慣れている人でもクリックできるボタンなのか、クリックできない単なる画像なのかの判別が難しいことがあります。 インターネットに不慣れなお客様向けのWebサイトでは、ボタンであることが明確にわかるように、デザインの工夫が不可欠です。
「ボタンを大きくしただけで、クリック率が高くなった」「ボタンの色をグレーから赤に変えただけで売り上げが上がった」ということはよくあります。
また、ボタンのなかのコピーも重要です。 行動しやすくなるようなコピーを考えましょう。
総括
- インターネットのお客様は浮気性。他のWebサイトに逃げられない工夫をしよう
- 購入ボタンの直前には「他店ではなく当店で買う理由」「後回しにせずに、いま買う理由」を記載しよう
- ボタンのデザイン、ボタンのなかのコピーも工夫しよう
引用 「Webライティング 売れる書き方の成功法則64」ふくだたみこ