Webライティング・59
エモーショナルライティング ②
PASONAの法則で書く
エモーショナルライティングの文章展開方法のふたつめは、PASONAの法則です。
最初に「こんなことで困っていませんか?」と問題提起をして、その解決策を提示しながら商品の良さをアピールし、購入につなげる展開方法です。 テレビ通販のトーク等でもよく使われている手法です。
どこかで聞いたことがある!PASONAの法則とは?
「PASONA(パソナ)の法則」は、経営コンサルタントの神田昌典氏が考案した法則です。 お客様の購入プロセスを分析し「セールスレターはこう書くべき」と提唱しています。テレビ通販の説明を聞いていても、PASONAの法則でトークが繰り広げられている場面を頻繁に見ることがあります。
「PASONAの法則」は、冒頭で問題提起(Problem)を行います。「こんなことで困っていませんか?」という書き出しです。「最近、お肌が乾燥して、カサカサして困っていませんか?」とか「提案資料を作るのに、時間がかかりすぎて困っていませんか?」「英会話がなかなか上達だきなくて、悩んでいませんか?」などが問題提起の例です。
問題提起がらはじめるPASONAの法則は、お客様の気持ちに寄り添いながら商品を販売する文章展開に敵しています。
PASONAの法則のテンプレート
人に商品を購入してもらうための「PASONAの法則」も、成功法則58の「AIDCASの法則」と同様に、WEBライティングに応用することができます。 図にすると、以下のようになります。
Webサイトの冒頭には、お客様が注目して、スクロールをはじめたくなるようなキャッチコピーが必要です。 PASONAの法則で書く場合は、冒頭のキャッチコピーをマイナスのコピーで書いてみましょう。
これも同じように掃除機の例で考えてみます。「壁ぎわ、コーナーのホコリ、舞い上がるチリ・・・気になっていませんか?」というコピーに心をつかまれたお客様は「あ、私の悩みをよくわかってくれている」と自分ごとに感じ、スクロールをはじめます。
❢ さらに気持ちを追い詰めていく「Agitation」を忘れず
すぐに解決策を提示してもよいのですが、「PASONAの法則では解決策の提示の前にあおり(Agitation)が入ります。「抱えている問題、悩み、課題を放置しておくと、こんな状態になってしまいますよ」という展開です。 掃除機の例で考えると、こんなあおりが考えられます。
例1 あおりの例
- そのまま放置しておくと、小さなお子さんがホコリを吸い込んで、◯◯になってしまいますよ
- 壁ぎわに残った小さなホコリが、彼氏、お友達、お姑さんの目にとまってしまうかも
- 舞い上がるチリが、おいしい料理に入ってしまったらホームパーティが台無し
- 古い掃除機を使っていると、いつまでたっても部屋のホコリを完璧に吸い取れる日は来ません
❢ 気持ちが追い詰められたタイミングで解決策の提示
あおってお客様の気持ちを追い込んだ後に、ようやく、解決策の提示、商品の登場(Solution)という流れです。
例2 解決策の例
- この掃除機を使えば、小さなホコリ、壁ぎわのホコリも、100%完璧に吸い取ります!
- 新型掃除機の▲▲技術が1ミクロンのホコリも見逃しません
このタイミングで、お客様は「ほんとうか?」「この掃除機を買えば、ホコリの悩みがほんとうに解決できるのか?」と、確認したくなってきます。
これにこたえるために「ほんとうにそうだよ。だって・・・・」という理由や根拠を次のコーナーに書いていきましょう。
理由は「3つの理由」「7つの理由」などとまとめていくと、書きやすいです。
この理由を読んでいくうちに、お客様が「なるほど。ほんとうに、部屋の隅ずみのホコリまで吸い取ってくれるんだ」と感じれば、さらに購入ボタンの方にスクロールを進めてくれるはずです。
例3 理由の例
- ●●大学との共同開発による最新の▲▲技術により、どんな小さなホコリも残しません(実験動画あり)。
- 掃除機のヘッドに5つのセンサーを設置。半径1メートル以内のホコリをセンサーが事前にキャッチします。
- 主婦1,000人のモニターの98パーセントが「ホコリなし」「今まで最高の吸い取り」と太鼓判(アンケート結果あり)
❢ 購入ボタンの直前は「お得感」や「限定感」
購入ボタン(Action)の直前で「やっぱりやめよう」「もう一度考えてみよう」と逃げられないように、絞り込み(Narrow Down)のコーナーには「お得感」や「限定感」を出すような記述が必要です。
例4 限定感の例
送料無料・今だけ30%OFF・ひとつ買うと、もうひとつ付いてきます・本日限り
女性限定・お得意様限定
冒頭のキャッチコピーに引き付けられ、ページを下へ下へとスクロールしてきてくれた大切なお客様です。 購入ボタンの直前まできて「やっぱり後で買おうかな」「やっぱり、他のお店も見てみようかな」と思って離脱されてしまっては困ります。
確実に購入ボタンをクリックしてもらうために、購入ボタン直前には、お得感、限定感を出す記述を行いましょう。
総括
- 冒頭にマイナスのキャッチコピーを書く「PASONAの法則」で商品ページを書いてみよう
- 冒頭のキャッチコピーの理由、根拠を「3つの理由」として整理しよう
- どんな商品も「AIDCASの法則」「PASONAの法則」のどちらでも展開可能。両方の書き方にチャレンジしよう
本日は、ここまでです。
引用「WEBライティング 売れる書き方の成功法則64」 ふくだたみこ