Webライティング・33
ユーザーに好まれるポジティブライティングで書く
人柄で「ポジティブな人」と「ネガティブな人」がいるように、文章にも「ポジティブな文」と「ネガティブな文」があります。
インターネットを通じて情報発信する場合の方は、ポジティブライティングを心掛けましょう。
好印象につながります。
ポジティブライティングってなに?
Webライティングでは「ページの最後まで読んでもらうこと」がとても大事です。
最後まで読んでもらうことは、購入ボタン、資料請求ボタンまで読み進めてもらうことにつながるからです。
「ネガティブな話を聞いていて、途中で嫌になってしまった」という経験はありませんか?文章も同じです。
「ネガティブな表現を読んで気持ちが離れ、途中でWebページから離脱してしまった」ということが起こらないためにも、ポジティブな表現を心掛けることが大事です。
ポジティブライティングとは、前向きで、積極的で、能動的な文章の書き方のことです。
読者に「ポジティブな印象」を与える表現を習得しましょう。
❢ 否定表現をさけた表現を考える
まずは例文を見てください。
例) 原文
当社では、土日のメール対策は行っておりません。
「正しく、わかりやすく、簡潔な表現か?」という観点でみれば、問題のない文です。
取扱説明書やマニュアルのような技術文章の場合は、回りくどい表現をせずに、上記の例文のように簡素な文を書くほうが良いです。
ただし、インターネット上でさまざまな読者がいることを想定すると、どうでしょうか? 否定表現を使うと読者にネガティブな印象を与えます。
びしゃりと否定されると、読者には「嫌な気持ち」が残るものです。
否定表現を使わずに、肯定表現を使った文章を考えてみましょう。
例) 改善後
当社では、平日10時から18時までメール対応を行っております。平日の18時以降、及び土日に受け付けたメールについては、翌営業日10時からに対応となります。
改善後の文面の方が、具体的、積極的、ポジティブな表現になりました。
❢ 2重否定を使わない
2重否定とは、否定したことをもう一度否定するという文のことです。
例文を見てください。
例) 原文
資料は、納期に間に合わないわけではありません。
1つの文のなかに「間に合わない」と「ありません」という2つの否定表現が含まれています。
「結局どっち?」と言いたくなるような、まわりくどい表現になっています。
例) 改善後
資料は、納期に間に合うでしょう。
(または)
資料は、納期に間に合います。
このように言い切ったほうが好印象です。
「言い切ってしまうのは不安」という場合は、言い切った後に、
「ただし、●●が条件になります」と加えてもOKです。
例) 再改善後
資料は、納期に間に合います。ただし、質問事項の回答が本日13時までにすべてそろうことが条件です。
❢ 誤解を生む「~ように」
否定表現を「~ように」と組み合わせて使うと、「誤解を生む文」「読者を混乱させる文」になってしまいます。
文例を見てください。
例) 原文
新製品Aは、旧製品Bのように処理スピードが遅くない。
この文は、2通りに解釈できてしまいます。
例) 解釈 1
旧製品Bは処理スピードが遅かった。しかし新製品Aは、Bと違って処理スピードは遅くない。つまりAは処理スピードが速い。
例) 解釈 2
新製品Aは、旧製品Bと同様に処理スピードが遅くない。つまりAもBも、処理スピードが速い。
いかがですか?頭がこんがらがっている方は、次の例文もよんでみてください。
例) 原文
山田さんは、竹下さんのように優しくない。
例) 解釈 1
竹下さんは優しい。でも山田さんは、竹下さんと違って優しくない。つまり山田さんはいじわる。
例 解釈 2
山田さんは、竹下さん同様に優しくない。つまり、二人とも優しくない(いじわる)
文を書いていて「~のように~ない」と書いてしまった場合、自分が「こういうつもりで書いた」という意図があったとしても、正しく伝わらない危険性があります。
「~のように~ない」という表現は、一切使用しないほうが良いです。
否定表現、2重否定の使い道
ポジティブライティングという観点でかんがえると、否定表現も、2重否定も使用しないほうが良いでしょう。
ただし、場合によっては、否定表現を使うべきケースもあります。
例)
触らないでください。高速カッターなので危険です。
例文のように、危険、注意、禁止などを伝える文章の場合、きっぱりと否定してあげることが重要です。
また、次のようなケースでも、2重否定の使い道はあります。
例)
父は、私の起業を応援してくれないというわけではありませんでした。
「私の起業物語」のようなストーリー性のある文章のなかでは、このような回りくどい表現のほうが「父の気持ち」「父に苦悩」を強く印象付けることができます。
「応援したいけど、応援できない何か理由があるのだろうか」と読者に想像させる効果があります。
否定表現は、基本的には使用しないほうが良いですが、ケースバイケースで効果的に使用することもできます。
受動態を使わない
ポジティブな文章を書くために、受動態より能動態を使うようにしましょう。
次の文例は、受動態の文です。
例) 原文
当社では、食品事業からの撤退がきめられた。
日本人独特の感性なのかもしれませんが、私たちは、ふんわりした表現を好みます。
この例文の場合も「決めた」のは当社、つまり「書き手自身」なので、もっと積極的に書いて下さい。
受動態は、能動態に変更することによって、ポジティブライティングが表現できます。
例) 改善後
当社は、食品事業からの撤退を決めた。
改善後の文章の方が、積極的でポジティブな表現になります。
受動態の文を見つけたら、能動態に修正できないか? と考える癖を付けるようにしましょう。
総括
- 読者に好印象を与える「ポジティブライティング」を心掛けよう
- 否定表現は使用しない。 できるだけ肯定表現に修正しよう
- 否定表現、2重否定は効果的に使える場所もある
- 受動態は、能動態に修正しよう。
今日はここまでです。
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今朝は早朝出社😋#パキポディウム #グラキリス #コーデックス #caudex #塊根植物
昨夜はペルセウス流星群がみれるようでしたが、早朝出勤したため、流星観察するまで持たなかった、楽しみにしていましたが睡魔にやられてしまいました。
「社畜に夏は短すぎる」皆様も暑さに負けないように、お過ごしください。
デワデワ