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Webライティング・29

「普通名詞」や「固有名詞」を入れて説得力のある文を書く

 

漠然とした表現、一般論だけを書いた文章は、読者に「スルー」されてしまいます。

読者の目にとまるようにするためには、漠然とした表現をより具体的な表現に変えていく必要があります。

文章を入れる「名詞」の使い方を工夫するだけでも、具体的で説得力のある文章が書けるようになります。

 

「普通名詞」と「固有名詞」の違い

 

文章の中に入れる名詞をできるだけ具体的にかくことによって、説得力を高めることができます。

名詞には大きく分けて普通名詞と固有名詞があります。

通名詞とは「犬」「電車」「学問」「文房具」「冷蔵庫」のようなごく一般的な名称のことです。

固有名詞とは「福田多美子」などの人の名前、「横浜」などの地名、「スカイツリー」のような建物の名称のように、唯一存在する固有の名称のことです。

次の例文を読んでみてください。

例) 原文

私はこれまでにたくさんの動物を飼っていたことがあります。

 

「動物」は普通名詞ですが、漠然としています。

犬なのか、猫なのか、その他の動物なのか、範囲が広いです。

そこで、もっと具体的な普通名詞に修正してみましょう。

 

例) 改善後

私はこれまでに犬、猫、亀を飼っていたことがあります。

 

「動物」も「犬」「猫」「亀」も普通名詞ですが、動物の種類が特定されたので具体的になってきました。

「ほんとうに動物を飼っていた」ということにリアリティー(信ぴょう性)がうまれました。

さらに固有名詞に変えてみましょう。

 

例) 原文

私は動物が好きです。これまでに「コロ」という名前の犬、「タマ」という猫、「エリー」と「トム」という2匹の亀を飼っていたことがあります。

 

動物に名前が付くと、それ以外にも存在がない「固有名詞」になります。

より具体的になり、リアリティーも高くなります。

このように名詞を使うときは、「より具体的な名詞はないか」「さらに固有名詞を入れられないか」と考えてみてください。

通名詞を入れる場合でも、読者にとってより特定しやすくてイメージしやすい普通名詞から固有名詞に変えられれば、さらに具体的で説得力の高い文章になります。

 

代名詞の使い方に注意

 

名詞には普通名詞と固有名詞の他に「代名詞」もあります。

代名詞とは、「私」「あなた」「彼」「彼女」「彼ら」「それ」「それら」のようなものです。

代名詞はいろいろな名詞を置き換えて使われています。

本来なら、代名詞が示す「名詞」が存在するはずなので、Webライティングにおいては代名詞を使わずに「名詞」を表記するようにしましょう。

読者は代名詞だけを見ても意味がわからないため、代名詞の前後を読んで、代名詞が指し示す名詞を特定しなければ理解できません。

代名詞よりも、名詞で書いたほうがわかりやすい文章になるのです。

また、SEO的な観点で考えても、代名詞よりも普通名詞、さらに固有名詞で表記したほうがSEO的に有利になります。

名詞(キーワード)の出現頻度が多くなるからです。

 

例) 原文

外国人に人気の観光スポットに富士山があります。それは、日本でいちばん高い山です。

 

「しれは」が代名詞です。

読者は文章全体を読まないと「それ」が「富士山」を指すということを理解できません。

「それは」と代名詞を使わずに「富士山」という固有名詞をつかいましょう。

 

例) 改善後

外国人に人気の観光スポットに富士山があります。富士山は、日本でいちばん高い山です。

 

改善例の文には、「富士山」が2回書かれています。

キーワードの出現頻度が多くなり、SEお的にも有利になりました。

小説のような文章の場合は、「代名詞」を使って文章を情緒的に見せたり、読者に考えさせたりといったことが必要かもしれませんが、Webライティングでは「わかりやすさ」や「SEO]を優先して、代名詞を極力使用しないほうが良いのです。

 

固有名詞を入れるときの注意

 

固有名詞を入れるときは、正しい表記かどうかを必ずチェックしましょう。

例えば会社名を入れるとき、「株式会社」が前に付くのか、後ろに付くのかは要チェックです。

個人の氏名なども必ず確認を行ってから記載しましょう。

 

例) 固有名詞を入れるときの注意

 

✖ グリーゼ株式会社

◯ 株式会社グリーゼ

 

✖ JR御茶の水駅

◯ JR御茶ノ水

 

✖ facebook

◯ Facebook

 

✖ amazon

◯ Amazon

 

✖ iphone

◯ iPhone

 

文章中に略語を書くときは、略語といっしょに言葉も書くようにしましょう。

 

例) 原文

初めてスマホをもつ子どもに伝えたいことは、以下の3点です。

 

スマホ」という書き方でも伝わりますが、正しい表記(スマートフォン)もあわせて表記しておきましょう。

ビジネス文章では、以下のような書き方が一般的です。

 

例) 改善後

初めてスマートフォン(以降、スマホという)をもつ子どもに伝えたいことは、以下の3点です。

 

この改善後の場合ビジネス文章としての書き方なので、やや堅苦しく感じかもしれません。

Webサイト等においては以下のような表記で、略語と正式名称を掲載する方法もあります。

 

例) 再改善後

初めてスマホスマートフォン)をもつ子どもに伝えたいことは、以下の3点です。

 

スマホ」と正式名称の「スマートフォン」を掲載することによって、文章としての信頼度が高まります。

またSEO的にも「スマホ」と「スマートフォン」という2種類の表記でヒットしやすくなります。

 

英単語の略語

英単語の略語を書く場合も、略語と正式名称を書くようにしましょう。

例) 原文

SEOについて説明します。

 

例) 改善後

SEO(Search Engine Optimizetion)について説明します。

または以下のような書き方もあります。

 

例) 再改善後

SEOについて説明します。SEOとは、Search Engine Optimizetionの略語です。

2つの文に分けて、略語と正式名称を表記しています。

 

例) 再改善後

SEO㊟について説明します。

注)SEOとは、Search Engine Optimizetionの略です。

(または)

SEO*について説明します。

SEOとは、Search Engine Optimizetionの略です。

 

注釈をつけて、略語と正式名称を表記しています。

 

総括

  1. 「一般名詞」を使うときは読者がイメージしやすい「一般名詞」を使おう
  2. 「一般名詞」よりも「固有名詞」の方が具体的でリアリティのある表現になる
  3. 代名詞はなるべく使わずに、「一般名詞」「固有名詞」に置き換えよう
  4. 「固有名詞」を使うときは、正しい表記かどうかチェックしよう
  5. 略語を使うときは、正式名称をも近くに記述しよう

今日はここまでです。

 

デワデワ

 

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